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ごあいさつ

小池佳子

当戸隠館は北野美術館の分館として平成二十七年四月に開館いたしました。
昭和四十三年、創立者であり初代館長であった北野吉登が、地域文化の向上に資する思いを持って、長野市郊外の若穂綿内に北野美術館を設立以来、約半世紀を経て、
2つ目の分館が誕生いたしました。もとより美術館事業の一層の発展充実を期して戸隠の地を選んだものであります。
戸隠は自然に恵まれ、更に日本創世期の神話や能や歌舞伎の題材となる伝説を持ち、スピリチュアルで文化的土壌の豊かな地です。
当地ならではの静謐で明媚な風土に調和した建物と施設は、現代の日本建築界を代表する今里隆先生に設計して戴きました。広大な庭園も、四季を通じて、戸隠本来の花や草木、鳥のさえずりで皆様にお楽しみいただけるものと期待しております。
戸隠館開館をご支援戴いた多数の方々への感謝とともにその負託にお応えするために、当館ではこの施設を存分に活かし、上質な美術作品の展示のみならず、若手芸術家育成や広く市民の皆様に参加して戴くためのアートプログラムにも尽力して参る所存です。
創立者の理念及び代々の美術館関係者の精神を引き継ぎ、信州のアート発展のために北野美術館、就中、当戸隠館の貢献が大となることを願って已みません。

小池佳子

今里隆
元東京藝術大学客員教授
日本建築学会会員
(公財)五井平和財団理事
(公財)国際茶道文化協会評議員

北野美術館戸隠館竣工、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。監修のお話をいただいてすぐに、戸隠神社の奥社参道入口近くの一万坪の敷地に赴き、眼前に聳え立つ戸隠山、後方に連なる山々の素晴らしい景色に感動しました。
そしてこの景観の中に、真珠のような輝きを放つ美術館をデザインしようと考えたのです。
打ち合わせの中で、館長様が夢と期待を抱いておられることを察し、それを100%実現することが建築家としての務めであり、言葉にされない心の中まで読み取って具現化しようと思いました。鑑賞しやすい六角の展示室を持つ木造建築を提案し、展示室以外の諸室を変形六角に納め、渡り廊下で繋ぐ案にまとめました。立礼の茶室と喫茶室を変形六角の中に配し、観賞後の余韻と共に、立礼席での一服、そして喫茶室からの眺望を楽しむことができます。広大な庭の遊歩道での自然散策は、水芭蕉や四季折々の草花が楽しめます。中心の広場では、種々のイベントも開催されることでしょう。多くの方々に愛される美術館として、益々のご発展をお祈り申し上げます。

今里隆

戸隠館開館のご案内